「VMware Horizon」とは?
特徴とできることを解説

「VMware Horizon」は、VDI(仮想デスクトップ)を構築するソフトウェアとして人気を誇っています。

ただ、「VMware Horizonってそもそも何なの?」「Horizon VDI の特徴とできることを知りたい」という企業の担当者の方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はVMware Horizonの導入を考えている方に向けて、VMware Horizonの特徴やできることを詳しく解説していきます。

この記事を読めば、VMware Horizonについての理解が深まり、特徴やできることを知った上でVMware Horizonの導入を検討することができます。

1.VMware Horizonとは?

VMware Horizonとは

VMware Horizonとは、VDI化(デスクトップ仮想化)を実現するための製品シリーズの総称です。いくつかの基本コンポーネントによって構成された仮想化ソフトウェアで、社内のクライアント端末をサーバーに集約し一元的な管理・運用を可能にします。

VMware Horizonには企業のシステム環境に合わせて、オンプレミスで利用できるライセンスとパブリッククラウドで利用できるライセンスがあります。

オンプレミスを利用するライセンスでは、自社で機器を調達して導入・拡張する必要があります。一方、パブリッククラウドを利用するライセンスでは自力で環境を構築する範囲が狭くり、運用負荷も軽減できるメリットがあります。

以下では、VMware Horizonの基本的な機能について説明します。

ROIの向上に期待できる

VMware Horizonの導入により、ROI(投資収益率)の向上が期待できます。平たくいえば、業務の無駄を削り、作業効率を上げられるということです。

なぜなら、VMware Horizonによて仮想デスクトップ化することで、今まで別々に管理していた端末を単一のプラットフォームで一元管理することができるからです。

管理に関するコストや日常的な運用コストを大幅にカットすることができます。また、運用の効率化が図れるため、生産性の向上も見込むことができるでしょう。

データ保護とコンプライアンスを守れる

VMware Horizonの導入により、データを保護したりコンプライアンスを守ったりすることが簡単になります。端的にいえば、セキュリティが強固になるということです。

なぜなら、仮想デスクトップ化によりデータを端末ではなくサーバーで管理することができるからです。たとえ端末を紛失したとしても、第三者に情報が盗まれることはありません。

端末を社外に持ち出して業務を行う際には、機密情報の漏えいがネックとなります。そういったリスクを低減する意味でも重要な機能だといえるでしょう。

オンプレミスとクラウドの管理を行いやすくなる

VMware Horizonの導入により、オンプレミスとクラウドの管理が行いやすくなります。

なぜなら、VMware Horizonならわずか数秒でデスクトップを提供することができ、アプリケーションのインストールを簡素化することができるからです。

仮想デスクトップ化を行わなければ、デスクトップをわずか数秒で用意することは当然できません。また、各端末にアプリケーションをインストールするという手間も発生します。

2.VMware Horizonの特徴

ここまで説明してきたVMware Horizonの機能は、VDI化一般にもいえることです。したがって、VMware Horizon以外のVDI製品でも実現できるものであるともいえます。

一方、ここで紹介するのはVMware Horizonに特徴的なポイントです。以下の6つのVMware Horizonの特徴も合わせて押さえた上で、企業での導入を検討してみてください。

vSphereによって堅牢な仮想化基盤を実現

VMware Horizonは、vSphereによって堅牢かつ可用性の仮想化基盤を実現しています。

vSphereとは、仮想化ソフトウェアスイートの総称で、仮想化プラットフォームを構築する基盤のことを指します。

特に注目すべきは、仮想マシンを自動的に再配置する機能です。サーバーのリソース状況を見ながら、仮想マシンを再配置・最適化してサーバーへの負荷を分散します。

ストレージアクセラレーターが搭載されている

始業時にユーザーが一斉にログインすることによって負荷がかかり、仮想デスクトップがいつまで経っても立ち上がらないという、いわゆる「朝9時問題」があります。

ストレージアクセラレーター機能の搭載によって、この「朝9時問題」が解消されます。

ストレージアクセラレーターとは、仮想マシンのディスクデータをキャッシュしておく機能です。これによりストレージからデータを読み込むのではなく、キャッシュから読み取ることでストレージへの負荷を軽減します。

クラウドの活用で初期費用を削れる

クラウドを活用することで、VMware Horizonの初期導入費用を削減できます。

クラウドを利用してデスクトップ仮想化を導入することで、自前で機器をそろえる必要が無くなります。また、一度に多額の投資をする必要もなく、月額従量課金で導入できるのも魅力です。

ストレージが足りなくなった場合に、必要な時だけ利用できます。

リンククローン機能で運用しやすくなる

リンククローン機能が搭載されていることで、運用性の向上が見込めます。

リンククローン機能とは、マスターイメージとユーザーデータをリンクさせて、固有の仮想デスクトップを作成するものです。マスターイメージにパッチを適用すれば、そのマスターイメージにリンクしている全ての仮想デスクトップのイメージを変更できます。

上記のように運用が簡単になると同時に、ユーザーデータには変更を加えないためセキュリティーポリシーも徹底することが可能です。

リンククローンが進化したインスタントクローンで更に速く

インスタントクローンによって、仮想デスクトップへの素早い対応が可能です。

インスタントクローンとは、「インスタント」という名前のとおり短時間での仮想デスクトップの展開方式です。具体的には、30台の仮想デスクトップをわずか2分以内で展開することができます。

お昼休みの短い時間などに、仮想デスクトップにパッチをあてることも可能です。

デスクトップ仮想化の提供方式が網羅的

VMware Horizonは、デスクトップ仮想化の方式として大きく分けて2種類用意しています。

1つは、「RDSH(ターミナルサービス)」という方式です。RDSHはさらに2種類に分けられます。

1つは「公開アプリケーション」という方式で、特定のアプリケーションの画面のみを複数ユーザーに配信します。この方式のメリットは、決められた業務を行うのに必要なアプリケーションを効率良く運用できるという点です。

2つ目は「公開デスクトップ」という方式で、複数ユーザーにPCと同じデスクトップ画面を配信します。この方式のメリットは、複数のアプリケーションを利用できるという点です。公開アプリケーション方式よりも自由度は高くなります。

デスクトップ仮想化のもう1つの方式は、「VDI(仮想デスクトップ)」です。VDI(仮想デスクトップ)とは、ユーザーの端末と仮想デスクトップを1対1で結び付ける方式です。VDI方式のメリットは、PCを使うのと同じように高い自由度で使用できるという点です。

3.VMware Horizonにはクラウド版も存在する

VMware Horizon Cloudというライセンスを購入するとMicrosoft Azure上で運用できるということも、VMware Horizonの特徴の1つです。Microsoft Azureとは、Microsoft社が提供するクラウドサービスのことを指します。

Microsoft Azureを既に利用している場合は、利用中のMicrosoft AzureインフラストラクチャをHorizon Cloud 制御プレーンに接続することで仮想デスクトップ化が可能です。

下記の図の通り、オンプレミス型に比べてクラウド型の場合は自社で設計・構築・運用しなければならない範囲が狭くなるので、工数を大幅に削減できることが大きなメリットです。また、オンプレミス型は一度構築してしまうと、人数の増減に対応ができません。クラウドの場合は、柔軟にVDI台数の変更が可能となり無駄なコストや労力も必要ありません。
VMware Horizon オンプレミス クラウドの違い

VMware Horizon Cloud on Azureのメリット

①使った分だけの柔軟な課金

従量課金制なので、仮想マシンを起動している時間やデータの通信料より費用が請求されます。曜日単位/時間帯/VDIの起動台数などはスケジューリングで自動化できるので、VDIを利用させる従業員の属性に合わせて上手に設定を組み合わせることで無駄なコストを削減することが可能です。

VMware Horizon cloud スケジュール自動化

②無停止運用が可能なワンクリックアップデート

従来のVMware Horizonは一度構築をするとその後のアップデート作業は非常に難しいく、運用しづらいのが実情でした。
VMware Horizon CloudのすべてのコンポーネントはAzure上で運用されているので、クラウドのスケーラビリティと可用性を活用して、ポータル画面より、数クリックで仮想マシンの追加展開や変更が可能です。管理部分のアップデートも数クリックで完了することができ、その間無停止で作業ができます。

③海外拠点向けにもWindows環境の提供ができる

海外拠点への端末提供にはデータ漏洩や盗難対策など、管理の負担が日本設置以上にかかります。VDIを使うことで端末の盗難によるデータ漏洩の対策が可能です。また、管理はポータルから行うことができるため、パッチやソフトウェアアップデートが全てリモートから実現可能です。VMware Horizon Cloudは世界中のAzureデータセンターに展開できるために利用者の近い地域で展開することでパフォーマンスの問題にも対応できます。

株式会社ニトリ様もこのVMware Horizon Cloud on Azureを活用して働き方改革を実現しています。活用事例の詳細については『「ニトリ流」働き方改革を実現VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure』をご参照ください!

VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure活用事例

>>「ニトリ」新たなVDI環境で働き方改革を加速(詳細はこちら)
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>>「バリューコマース」情報漏洩リスク削減とヘルプデスクの業務効率化を同時に実現(詳細はこちら)

オンプレ型Horizon からHorizon Cloudへ移行できる?注意点は?

現在オンプレ型の VMware Horizon をお使いの企業様では、ハードやソフトの保守切れなどのタイミングでVDIのクラウド化を進めたいとお考えの方もいらっしゃるかと思います。
Horizon Cloudなら使い慣れた管理ツールをある程度引き継げますので、クラウド化に踏み出しやすいのではないでしょうか。
とはいえ、クラウド化する際に知っておきたいポイントが存在するのも事実です。ここでは、その注意点を解説していきます。

① VDI環境は再構築になる

オンプレからクラウドのリプレイスをすることは、今あるVDI環境をそのままクラウドに乗せるのではなく「VDIの再構築」というイメージをお持ちください。

Horizon CloudではVDIをデプロイする際にUAGなどのVMwareコンポーネントがほぼ自動で作成されるため今まで自社で管理していたものをそのまま持ち込めない点が理由の1つです。

「再構築」となると手間ががかかる印象があるかもしれませんが、オンプレでは構築が必要なサーバをクラウドでは意識する必要がないため、構築にかかる工数が削減されるというメリットが享受できます。

▼Horizon Cloud構築手順のイメージを付けたい方はこちらのブログもチェックしてみてください!
待望のHorizon Cloud with AVDを試してみた! >

② ライセンスがそのまま持ち込めるとは限らない

現在オンプレでお使いのライセンスが

  • Horizon Term
  • Horizon Subscription

のどちらかの場合は、今のライセンスを解約後に新規購入していただく必要があります。
ただし、Horizon Universalをお持ちの場合はHorizon Cloudでもお使いいただけるかもしれませんので、ぜひご相談ください。

③ Horizon Cloudには備わっていない機能もある

例えば、Horizon Cloudでは、リンククローンやインスタントクローンは利用できません。
しかし、前項でお伝えしたように、Horizon Cloudはポータル画面より数クリックで仮想マシンの追加展開や変更、管理部分のアップデートも実行可能な上に、その間は無停止で作業ができますので
リンククローンやインスタントクローンが使えない点はさほど問題にならないかもしれません。
むしろ、リソースの増減など、トータルで考えるとオンプレHorizonよりも運用負荷を軽減できる可能性が高いです。

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という方、ぜひこの機会をご活用ください!

4.まとめ

今回は、VMware Horizonの特徴やできることを詳しく解説してきました。

本記事の要点は、以下のとおりです。

  • VMware Horizon(=Horizon VDI)とは?
  • VMware Horizonの特徴
  • VMware HorizonはMicrosoft Azure上で運用できる

この記事を参考にして、VMware Horizonについての理解を深め、特徴やできることを知った上でVMware Horizonの導入を検討していただければと思います。

 


この記事を書いた人

Azure導入支援デスク 編集部
Azure導入支援デスク 編集部
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