クラウドはセキュリティが不安って本当?導入メリットと対策を徹底解説!

近年、場所を選ばずデータにアクセスできるクラウドの導入が広がっています。しかし「クラウドはセキュリティ面に問題があり、重要な情報が流出してしまうのでは?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

結論から言えば、クラウドは専門家による高度なセキュリティ対策がなされているので情報漏洩を心配する必要はありません。

この記事では、クラウドのセキュリティやメリット、事業者を選ぶポイントまで徹底的に解説しています。「クラウドの導入を検討したいけれどセキュリティが不安」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.クラウドセキュリティとは?

クラウドセキュリティとは?

クラウドにおけるセキュリティとは、クラウド環境ならではのリスクに対するセキュリティ対策のことです。

クラウドに保管されている重要な情報を、盗用や漏洩・削除などから保護する役割を果たしています。

セキュリティの管理方法は従来のITセキュリティ(オンプレミス型)と変わりません。しかし、低コストで導入までの時間が短かく、アクションの検出、問題の修正がより早く行われることが特徴です。

クラウドの最大のメリットはコストをかけずに高いセキュリティを維持できることです。

業種や取り扱う情報の機密性、会社の規模に関わらず、数多くの企業で利用されています。

総務省の通信利用動向調査(令和元年)によれば、現在日本でクラウドサービスを利用している企業はなんと6割を超えています。しかも、8割以上の企業が効果があったと回答しています。

クラウドを利用する理由には、「資産・保守体制を社内に持つ必要がないから」という理由が半数近くを占めています。ここから、トラブル発生リスクへの備えや、コストの削減などの理由から導入が進められていることが分かります。

クラウドのセキュリティと従来のITセキュリティとの違い

では、クラウドセキュリティと従来のITセキュリティにはどのような違いがあるのでしょうか。

一番の大きな違いは、データの保管場所です。

ITセキュリティが自社に設置されたサーバー内にデータを保管するのに対し、クラウドセキュリティは事業者のデータセンター内でデータが管理されます。

また、クラウドセキュリティではスケーリングや市場投入にかかる時間が圧倒的に短縮されることもポイントです。

他にも、設備や技術を持った人材を用意する必要がないため、ITセキュリティに比べてコストが安く抑えられる特徴もあります。

データの保管場所 運用やデータ管理 スケーリング 市場投入 コスト
従来のITセキュリティ 自社のデータセンター 自社 時間がかかる 時間がかかる 高い
クラウドセキュリティ サービス提供者が管理するデータセンター サービス事業者 早く行える 早く行える 使用した分だけ

2.クラウドは情報漏洩の不安材料にならない!

クラウドはインターネットに接続するため、情報漏洩などセキュリティについての問題が発生するのではと指摘されがちです。

しかし、クラウドだから情報漏洩が起こってしまうといったことはなく、不安視されているようなデータの喪失や外部への流出は非常に低いと言えます。

クラウドと自社データセンターにセキュリティの優劣はなく、クラウドと自社データセンターの優劣の違いは管理運用の方法により変わります。

つまり、クラウドと自社データセンターのどちらにもセキュリティのリスクはあり、「クラウドにデータがあるから危険である」との判断は誤っていると言えるでしょう。

多くの企業からデータが集まるクラウドには高度な技術を持った専門家や頑丈な設備が用意されており、顧客の重要なデータを守るためセキュリティ面に力を入れています。

クラウドは想像されるよりも安全性や安定性が高く、専門環境が揃っているため、事業者をしっかりと選べば、自社のデータセンター以上に安全と考えられます。

管理側の知識もセキュリティの重要要素

しかし、クラウドにセキュリティ対策がなされているからと言って、100パーセント安心できる訳ではありません。

近年はサイバー攻撃が複雑化しており、利用者のミスによって大切なデータがリスクに晒されてしまう可能性は十分にあります。

ここからは、代表的な5つのサイバー攻撃と具体的な対策についてご紹介します。

標的型攻撃への対策

標的型攻撃は、特定の個人や企業を狙った攻撃のことです。

嫌がらせや知的財産などを盗みだすことを目的としており、ウイルスが付いたメールを関係者になりすまして送ることでパソコンを乗っ取る手段が主に用いられています。

もしメールを開きパソコンがウイルスに感染してしまうと、顧客の個人情報や企業の機密事項などの重大な情報が流出する可能性があります。

対策としては、

●メールにウイルスチェックのフィルターを通す
●社員への教育を徹底する
●OSやソフトウエアをまめに更新する
●標的型攻撃に対応したセキュリティ製品を導入する
●などを行うことが効果的です。

また、日頃から怪しいメールを開かない様注意する、擬似メールを送り社員の意識向上を図るといった対策も重要です。

DDoS(ディードス)攻撃への対策

サーバーに大量のデータを送りつけるサイバー攻撃であるDoS攻撃よりも厄介なものが、DDoS攻撃です。

DDoS攻撃とは分散サービス拒否攻撃のことで、複数のコンピューターからデータを送りつけることで相手のサーバーに負担をかけ、使用不能にする攻撃を指します。

嫌がらせや妨害などを目的として行われ、システムに多大な負荷をかけるので自社のシステムが破壊されてしまうリスクもあります。

具体的な対策としては、

●セキュリティホールの確認・対策
●特定のIPアドレスのアクセスを制限
●WAFやUTMなどの対策ツールの導入
●特定の国からのアクセスを遮断

などが挙げられますが、近年はしつこく悪質な手口が増えています。

また、他の攻撃と組み合わせることで情報の流出などを狙う場合もあり、日頃からセキュリティへの意識を高く持つことが重要です。

総当り攻撃(ブルートフォースアタック)への対策

総当たり攻撃は別名ブルートフォースアタックとも言い、考えられる全てのパスワードやIDの組み合わせを入力することで、無理やりログインを試みようとする攻撃のことです。

ログインされてしまうと、個人情報などの重要な情報が漏洩してしまうだけでなくWebサイトの改ざんなどの被害が出ることが特徴です。

また、例えパスワードを破れなくともサーバーに負担をかけることができます。

他の攻撃と比べて特別な技術を必要としないため行われやすいサイバー攻撃の1つで、以下の様な確実な対策を行うことで防ぐことが可能になります。

●英数字を組み合わせた、できれば10桁以上のパスワードを作成する
●パスワードを数回間違えるとアカウントを停止するログインロックを導入する
●2段階承認やワンタイムパスワードを導入する

総当たり攻撃は他の攻撃と比べ、比較的簡単に対策が可能です。

心当たりがある場合はできるだけ早く対策を行うことをおすすめします。

SQLインジェクションへの対策

SQLとは、データベースを操作するためのデータベース言語のことです。

アプリケーションが想定しないSQL文を入力することで、データベースシステムを不正に操作しデータを盗みだす攻撃方法が用いられます。

不正な命令が実行されることで個人情報が奪われたり、webサイトの改ざんによりウイルスを埋め込まれる事件が増加しています。

対策法としては

●脆弱性診断サービスなどで脆弱性検査を行う
●システムから表示されるエラーメッセージを表示しないようにする
●データベースアカウントは最小限の権限を設定する

などが挙げられ、セキュリティレベルを高めておくことが重要です。

クロスサイトスクリプティング(XSS)への対策

クロスサイトスクリプティングとは、Webサイトの脆弱性を利用した攻撃のことです。

主にユーザーからの入力情報をWebページに表示するTwitterなどのアプリケーションで、サイト訪問者の個人情報などを不正に取得します。

代表的なサイバー攻撃の1つであり、フィッシング詐欺やwebサイトの改ざん、セッションハイジャックなどの被害が出ることが特徴です。

主に以下の様な対策方法が挙げられます。

●入力値を制限する
●サニタイジング
●WAF設定

脆弱性があるWebサイトはクロスサイトスクリプティングだけなく、他の攻撃の標的ともなってしまいます。

脆弱性情報を常に確認し、適切なセキュリティ対策を施すことが重要です。

3.クラウド導入のセキュリティ面でのメリット

クラウド導入のセキュリティ面でのメリット

クラウドの導入は、業務をスムーズに行える様になるだけでなくセキュリティ面でも複数のメリットが発生します。

インターネット環境があれば場所を問わず利用できる

クラウドを導入する最大のメリットは、場所を問わず利用できることです。

インターネット環境があればどこからでもアクセスでき、契約後すぐに利用を開始できます。

また端末にデータを残す必要がないため、端末紛失時や社員の退職時もデータ漏洩の心配がありません。

導入がシンプル

クラウドは従来の社内管理のセキュリティサービスとは異なり、機器の導入やネットワーク構築などの準備が不要です。

またITセキュリティと比べて、短時間で導入が可能になります。

導入コストや運用コストが安価になりやすい

クラウドは自社でサーバー環境を保有する必要がなく機器の導入が不要なため、低コストで済ませることができるメリットがあります。

また、データ管理のための技術教育や人材確保、アップデートなどの対処も不要です。

必要に応じてストレージを拡張性できる

従来のITセキュリティ型と異なり、ストレージを容易に拡張できることもクラウドのポイントです。

初めは最安値のプランを選択し、拡張したいと思った時にプランを変更することでコストの削減も可能になります。

事業者による最新のデータ管理が施される

クラウドには最先端の設備が導入されており、サーバー管理のプロが常駐しています。

常に最新のセキュリティ対策が行われているクラウドは、自社のサーバー以上に安全とも言えます。

4.クラウドサービスを選ぶ際のポイント

クラウドサービスを選ぶ際のポイント

クラウドサービスを選ぶ際のポイントは、下記の7つがあります。

1.データセンターの物理的な情報セキュリティ対策がされているか?
2.データの管理やバックアップが可能か?
3.ハードウェア機器の障害対策がされているか?
4.仮想サーバなどのホスト側のOS、ソフトウェア、アプリケーションの脆弱性の判定と対策がされているか?
5.不正アクセスの防止できるか?
6.アクセスログの管理ができるか?
7.通信の暗号化はなされるのか?

これらのポイントは、選ぶ時の指標の1つです。そのため、これらがすべて当てはまっている必要はありません。

これらのポイントは、サービスや業務システムの機密性などの条件によって、差があります。そのため、検討しているサービスと社内の条件などを照らし合わせながら、決めることが大切です。

5.まとめ

この記事では、クラウドのセキュリティと事業者選びのポイントについてご紹介しました。

クラウドには頑丈なセキュリティ対策がなされており、クラウドの導入による情報漏洩などを心配する必要はありません。

クラウドは利用するサービスや業務システムの機密性など、条件によって必要となるレベルや項目が異なります。

クラウド導入時はトラブル時の保証なども考慮して、自社の利用したいサービスに合った事業者を選ぶことがポイントです。

セキュリティの面でもメリットが多いクラウドの導入を検討してみてはいかがでしょうか。