2018年11月13日〜14日、ザ・東京プリンス パークタワー東京にて開催された、VMwareの年次カンファレンス「vForum」。本記事では、VMwareの仮想デスクトップ(VDI)とMicrosoft Azureの活用で働き方改革の実践を目指す「株式会社ニトリホールディングス」の事例で注目を集めた特別セッションの模様を皆様にお伝えいたします!



仮想デスクトップの負荷を低減し「働き方改革」を推進

「働き方改革」の実現を目指す企業にとって、会社以外の場所でアプリケーションやデータが「いつでも、どこでも」利用できる、テレワーク環境の整備は避けて通れません。活用できるIT技術として、DaaS(Desktop as a Service)および仮想デスクトップ(VDI)ソリューションが注目を浴びています。こうしたトレンドを背景に、当社もテレワークを実現する環境基盤として、仮想デスクトップソリューションを強力に推進しています。
日本マイクロソフト前島氏は冒頭で、「本来であればデータ、ネットワーク機器、サーバ含めた全てを組み合わせて、初めて仮想デスクトップ(VDI)ができるところを「VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure」に変更すると運用負荷が格段に下がります」と述べ、オンプレミス型の仮想デスクトップ(VDI)から、「VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure」が属するクラウド型仮想デスクトップ(DaaS)へと移行するメリットを解説しました。

日本マイクロソフト株式会社
クラウド&ソリューション事業本部 インテリジェントクラウド統括本部 Azure インフラストラクチャ技術営業部
テクノロジー スペシャリスト 前島 鷹賢 氏

「VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure」がもたらす6つの価値

働き方改革とそれに伴うIT化の流れが隆盛になる一方で、仮想デスクトップ(VDI)環境の整備に失敗する企業があるのも事実です。原因の多くは、自社のPC環境を正確に把握できていないことにあります。たとえば、業務においてPCにかかる負荷を把握せずに導入を進めたため、処理速度が実用に耐えない場合や、逆にオーバースペックの環境を整備したため、コスト削減の恩恵を受けられないケースが見受けられます。セッション中盤で前島氏は、こうした問題点に対してAzureのサービスが特別な価値を持つ理由を、6項目に分けて紹介しました。

1:世界最大級のプラットフォーム

Microsoft Azure は全世界で54の拠点があり、世界中どこにいても同じように、仮想マシンやAzureの仕組みが使えます。これら拠点は、すべてがマイクロソフトの持つ世界最大級のバックボーンで接続されており、たとえばユーザーが日本にアクセスする場合にも、一般的なネット回線、Wi-Fi環境と比べ極めて高品質で低遅延な通信環境を提供します。

2:最先端IT技術の持続的な供給

Azureは、最新のハードウェアを取り入れた仮想マシンをラインナップに加え続けており、再起動するだけで簡単に最新の環境に移行できます。Azureで提供する仮想マシンは汎用シリーズ以外に、コアあたりのメモリが増減したモデルなどを取り揃え、最適な価格でお客様の用途に応えます。

3:Pay as you go モデル

Azureの仮想マシンは「分」ごとの課金を採用しています。一般的に仮想デスクトップは、夜間に使われないケースが多く、昼に100台動かしていても、夜間は5~10台にすれば、稼働していないマシンの価格を下げられます。VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure ではこうした電源管理も自動的に行う機能を備えています。

4:Microsoft ライセンス費用の最適化

Azureおよび認定を受けたクラウドサービスでは、『Windows 10』 や『Office 365 ProPlus』を追加料金なしで持ち込み可能です。さらに、Azureは継続的に価格を見直すことによってAWSと同等以下の価格にて提供することを約束しています。また、Windows Serverライセンスの持ち込みと仮想マシンの長期契約、このふたつを組み合わせることで、最大で8割の値引率が実現します。

5:様々なAzure サービスとの連携

VMware Horizon Cloud on Microsoft Azureは基本的にそれのみで動くシンプルな仕組みですが、Azureサービスとして提供されるマネージド型のドメインコントローラを組み合わせて使う、バックアップサービスによる手間の解消、外部アクセスの煩雑さをなくす多要素認証など、Azureが持つ様々なサービスと組み合わせて使うことができます。

6:Office 365 との親和性

Azure上で、Horizon Cloudの仮想デスクトップ(VDI)を作り、そこでOfficeアプリケーションを動かすことができます。するとマイクロソフトの超高速なバックボーンにつながり、快適にAzureの仮想デスクトップ(VDI)から『Office 365』にアクセスできます。

前島氏は最後に「仮想技術分野で大きな実績を持つヴイエムウェアと、パブリッククラウドの世界で最も成長を遂げているマイクロソフトのクラウドが組み合わさったサービスは、必ずみなさまのビジネスに寄与すると確信しています」と力強く述べ、セッションを終えました。

働き方改革の実現を目指すニトリ様の挑戦


株式会社ニトリホールディングス
情報システム改革室 情報チーム
東京担当 中崎 浩氏

セッションの後半では、貿易から物流機能まで自社で進める新しいビジネスモデルにて成長を続けている、インテリア小売り大手の株式会社ニトリホールディングス情報システム改革室の中崎浩氏より、「VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure」の導入事例をご紹介いたしました。
同社では、ITシステムも例外でなく、販売・SCMを支えるコアなシステムは自社にて開発を続けています。

同社は、会社が成長するにつれ「働く時間、場所に制約のある社員も年々増加」していました。そこで、「従業員が力を発揮できる柔軟な働き方」を実現するため、在宅勤務やサテライトオフィスの利用を可能とする仮想デスクトップ(VDI)環境の導入を検討していたと中崎氏は語ります。

ニトリホールディングスが働き方改革を支える仮想デスクトップ(VDI)に求めた条件

・いつでもどこでもセキュアに接続できること
・多様な業務・業種に応じた働き方を実現できること
・自社で開発したアプリが動作すること
・従業員の増加に対して、迅速に拡張できること
・Office 365との親和性があり、Skype for Businessのトラフィック処理が速いこと
・海外拠点からも接続できること

そこで、日商エレクトロニクスからご提案させていただいた仮想デスクトップ(VDI)基盤がまさに、「VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure」でした。

提案時点では、VMware Horizon Cloud on Microsoft Azureはまだ国内ではリリースされておりませんでした。しかし、日商エレクトロニクス社内での検証導入は開始しており、すでに知見が蓄積されていました。また、「日商エレクトロニクスは、独自のアプリが無数に存在するという私たちの社内環境や、働き方改革以外の部分についても深く理解していただいていました。ですから、この提案を安心して受けることができたのです」(中崎氏)と中崎氏は振り返りました。

VMware Horizon Cloud on Microsoft Azureを活用したニトリホールディングスの働き方改革は、まずWindows 10環境での在宅勤務やサテライトオフィス、そして外出時のモバイル端末利用などの形でスタート。さらに、中国や台湾、米国においてもRDSH(Microsoftの仮想デスクトップ環境)の導入が完了しています。
今後、「リモート環境での開発」や「災害時における業務継続性対策(BCP)」にくわえ、より高性能なPCの利用など、さらなる環境の整備に努めていくとのことです。

まとめ

仮想デスクトップ(VDI)の分野において大きな実績を持つVMware、そして世界最大規模のクラウドサービスであるMicrosoft Azureの組み合わせは非常に強力で、多大なメリットをユーザーにもたらします。しかし大規模な導入となると、ベンダーからもたらされる情報やサポートもまた、非常に重要な存在となります。今回、ニトリホールディングス中崎氏より、日商エレクトロニクスに対する信頼と期待を表す数々の言葉をいただきました。この期待に応えるためにも、今後も様々な情報提供に努めてまいります。

この記事を書いた人

NE + Azure 編集部
NE + Azure 編集部
日商エレクトロニクス特設サイト「日商エレ+Azure」サイトマスターです。