こんにちは、日商エレクトロニクスマーケティング担当の鈴木です。

すでに持っているライセンスを持ち込める点に大きなメリットを持つAzure Virtual Desktop(AVD)ですが、
具体的にどのライセンスが利用できるのか、どのような要件の際にどのライセンスが必要になるのか
よくわからない…という方多くいらっしゃるのではないでしょうか?

実際、セミナーなどでもご質問いただく事が多いです。

そこで今回は、図や表を用いて「どういう状況の時にどのようなライセンスが必要なのか」具体的に解説していきます。
シチュエーションごとに必要なライセンスも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください!

  • 自社で持っているライセンスは活用できるの?
  • どのOfficeライセンスがそのまま使えるのかよくわからない
  • 結局Microsoft365を買わなきゃダメ?

上記のようにお考えの方、本ブログで少しでも疑問を解消していただければ幸いです。

★見やすく表にまとめた資料もございます
VDI on Azure で利用できるマイクロソフトライセンス比較表

 

前提:AVDにもちこめるライセンスの種類について
前提として、AVDにもちこめるライセンスの種類は「サブスクリプション型」と呼ばれるものです。
つまり、買い切るのではなく必要な期間分を支払う方式のライセンスです。

あらためて、AVD利用料金の内訳をおさらい

つづいて、AVDを利用した際にかかる料金の内訳をおさらいしていきます。

AVDの費用
▼必ず必要
①AVDコントロールプレーンの利用権が含まれるライセンス
②Azure利用料金(従量課金)

▼必要に応じて購入・活用する
③Office365のライセンス料金
④セキュリティ強化のためのライセンス料金

AVD について情報収集をされていると、「Windows 10があればAVDが使える」「Microsoft 365を購入すればOK」など様々な記載があり、結局どのライセンスが必要なのかわからない…とお困りの方もいらっしゃると思います。

どのライセンスがマッチするかは、Office 365の要否や、セキュリティ強化をどの程度マイクロソフトサービスで実現するかによって変わってきます。
なので、どのライセンスで何を満たせるのか項目ごとに整理してみましょう!

自社にマッチするのはどのライセンスか?追加で何か購入する必要があるのか?イメージをつけていただけたら幸いです。

※利用できるライセンス=持ち込み可能なライセンスですので、記載のライセンスをすでにお持ちでしたら追加購入の必要はありません。

Microsoftのライセンスはたくさんの種類がありますが、今回はAVD関連でよくご質問いただく3種類、11エディションのライセンスをまとめてみました。

①AVDコントロールプレーンの利用券が含まれるライセンスとは

AVD 利用権が含まれる最低限のライセンスは、Windows 10 Enterprise E3です。

つまり、AVDを利用する際には、Windows 10 Enterprise E3 単体 or Windows 365 Enterprise E3が含まれるライセンスを購入することが必要となります。

※業務に利用するメイン端末がWindows以外の場合はVDAライセンスが必要になりますのでご注意ください。

ライセンス エディション 費用 注意
事項
物理端末が
Windows 10 pro
物理端末が
Windows 10 pro 以外
Windows 10 Enterprise E3 ¥760
E3(VDA) ¥1,439
E5 ¥1,200
Office 365 E3 ¥2,170 × ×
E5 ¥3,810 × ×
Enterprise
Mobility+Security
(EMS)
E3 ¥960 × ×
E5 ¥1,610 × ×
Microdsoft 365 Apps for
enterprise
¥1,300 × ×
Business
Premium
¥2,180 300人まで
E3 ¥3,480
E5 ¥6,200

“Office xx”というライセンスではAVDはご利用いただけないことがわかります。
また、[Microsoft 365 Apps for enterprise]には”Microsoft 365″という名前がついていますが、Windows 10 Enterpriseが含まれていません。なので、Microsoft 365 Apps for enterprise単体ではAVDをご利用いただく事ができません。

(ちなみに、Microsoft 365 Business PremiumにもWindows 10 Enterpriseは含まれていません。
にもかかわらずAVDを利用することができるという少し特殊な機能を持っています。)

②Azure利用料金について

Azure利用料は、図にも記載のある通りAVD利用時に実際に稼働する仮想マシンやストレージ、ネットワークなどのリソースに対してかかる費用です。

このAzureリソースには、豊富な種類・スペックが用意されており、それぞれに1時間当たりいくら、と単価が付いており、使った分だけ従量課金でのお支払いとなります。

従量課金制と言うと「使いすぎてしまわないか」「無駄な費用が発生しないか」など不安になる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、ご安心ください。
Azureでは、「リザードインスタンス(通称RI)」という、予約することで利用料が割引になる制度や、
午後9時以降は仮想マシンの電源を落とす機能、ユーザがログアウトした仮想マシンの電源を落とす機能など、
無駄な費用が掛からないようにする管理機能がありますのでコストを抑えて運用していただけるかと思います。

また、数あるDaaSの中でのAVDにのみ許されたWindows 10のマルチセッション(1台:n人のプール型)を利用いただくと、稼働させる仮想マシンの台数を減らせるためさらに課金額を抑えることができます。

自社要件だとAzure利用料金はいくらになるか気になる方もいらっしゃるかと思います。
そのような方は、ぜひ下記の費用シミュレーションツールをご利用ください!
数クリックで何度でも試算していただけます。

\ かんたん1分で完了! /

AVD Windows 365 AVD価格シミュレーション

③AVD 上でOfficeを利用する際に必要なライセンスとは

AVD 上で使えるOfficeは、サブスクリプション版Officeです。
Office 365 とは?>

ライセンス エディション 費用 注意
事項
一般的な
Officeツール
メールサーバと
共有オンラインストレージ
データ活用ツール
(Excel / Power Point / Wordなど) (Sahre Point / Exchange など) (Power BI Proなど)
Windows 10
Enterprise
E3 ¥760 × × ×
E3(VDA) ¥1,439 × × ×
E5 ¥1,200 × × ×
Office 365 E3 ¥2,170 ×
E5 ¥3,810
Enterprise Mobility+Security
(EMS)
E3 ¥960 × × ×
E5 ¥1,610 × × ×
Microdsoft 365 Apps for enterprise ¥1,300 × ×
Business Premium ¥2,180 300人まで ×
E3 ¥3,480 ×
E5 ¥6,200

一口にOfficeライセンスといっても含まれるサービスが異なるため、利用したいサービスが含まれているライセンスを購入することが重要です。

たとえば、exchangeをお使いいただきたい場合はMicrosoft 365 apps for Enterprsieでは実現できないため、Office 365 E3が必要になります。
(すでにexchangeライセンスを個別でお使いの際は持ち込みが可能な場合もありますのでご相談ください。)

④AVD のセキュリティ強化を実現できるライセンスとは

業務環境としてお使いいただくAVD 環境、セキュリティ強化は必須になりますよね。

すでにお使いいただいているセキュリティサービスをそのままお使いいただくこともできるかもしれませんが、AVD はマイクロソフトサービスとのスムーズな連携によってセキュリティ強化も可能です。

ライセンス管理も一括で行えるようになりますので、
今使っているマルウェア対策ソフトが更新の時期だ、新規にEDRを導入したい、データ保護を強化したい、などありましたら、マイクロソフトセキュリティもお考えいただくといいかもしれません。

下記に、それぞれのライセンスにどのセキュリティサービスが含まれているかまとめてみましたのでぜひご参考にしてください。

ライセンス エディション 費用 注意
事項
EDR 認証強化 データ保護
Windows 10 Enterprise E3 ¥760 × × ×
E3(VDA) ¥1,439 × × ×
E5 ¥1,200 × ×
Office 365 E3 ¥2,170
E5 ¥3,810 × ×
Enterprise
Mobility+Security
(EMS)
E3 ¥960 ×
E5 ¥1,610 ×
Microdsoft 365 Apps for
enterprise
¥1,300 × × ×
Business
Premium
¥2,180 300人まで × ×
E3 ¥3,480 ×
E5 ¥6,200

シチュエーション別にライセンス組み合わせてみた

上記の一覧表をみても、いまいちピンとこない方ですよね…。
「結局自社にはどのライセンスがぴったりなの?」とお困りの方へ、シチュエーションごとのライセンス組み合わせ例を解説していきます。

①最小コストでAVDを利用したい場合

必要なライセンス:Windows 10 Enterprise E3

できること
・AVD上でWindows 10を利用すること(マルチセッションももちろん利用可能)

できないこと
・AVD上でOfficeアプリを利用すること
– クラウド上で利用するため、”Office 2016″等の買い切りライセンスは利用できません
・VDIの機能以外の高度なデータ保護を行うこと
– 3rd-party制のセキュリティ製品を活用することは可能です(動作は要検証)

金額…1ユーザあたり¥760/月+Azure利用料

②AVD上でOfficeアプリを利用したい場合

必要なライセンス:Windows 10 Enterprise E3 +M365 Apps for enterprise

できること
・AVDを利用すること
・AVD上でOfficeアプリを利用すること

できないこと
・SharePointやExchange Onlineを利用すること(これらを利用した場合は個別購入 or Office365 E3の購入が必要)
・VDIの機能以外の高度なデータ保護を行うこと

金額…1ユーザあたり¥2,060/月+Azure利用料

③AVDのログ監視をしたい場合

最低限必要なライセンス:Windows 10 Enterprise E3
Azure上のログ監視には、別途ライセンスは必要ありません。Azure上のLog Analytics というサービスを利用するため、Azure利用料が利用分だけ追加されることになります。
Log Analyticsの価格 >

金額…1ユーザあたり¥760~/月+Azure利用料

最後に

AVDで使えるライセンスについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
Microsoftのライセンス形態は複雑な上にアップデートや機能追加、名称変更もあり、たくさんのご質問をいただくポイントでもあります。
(2021年11月にマイクロソフトライセンス比較表をリリースしたのですが、その直後にライセンスの名称変更が発表されてしまったというエピソードもあります…。)
四苦八苦しながらもまとめてみましたので、ぜひAVD ご検討時のライセンス整理にご活用いただければ幸いです!

ちなみに、「Microsoft 365にはどのような機能が含まれているの?Office365に含まれている機能を詳しく知りたい!」という方に向けて、ライセンスの内訳一覧表を載せた資料も後半にございます。そちらも知りたいという方はぜひご覧ください。

\ 自社に必要なライセンスがわかる! /

AVD Windows 365VDI on Azure で利用できる
マイクロソフトライセンス比較表

実際にAVDを検証したいという方いらっしゃいましたら100万円~ご支援するAVD検証パッケージもご用意がございますのでお声がけくださいませ。
AVD検証パッケージ>

今後とも皆様にお役立ていただけるブログを更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

この記事を書いた人

鈴木梨玖
働き方が大きく変化したニューノーマルな生活の中でも
日々成長できるよう、全力疾走しています!
Azureプロダクトマネージャーとして、製品愛を持って情報をお届けしております。
マーケ担当ながら技術面のキャッチアップも頑張る日々です。
よろしくお願いいたします。