ガートナーが考える2024年のクラウドコンピューティングトレンドとは!


あっという間に12月となり、2023年も終わりに近づいてきました。今年度も、IT業界は目覚ましい進歩がありましたが、果たして来年はどうなるのか。

少し前にはなりますが、ガートナージャパンさんから、2024年のクラウドコンピューティングのトレンドが発表されましたので、今回ご紹介したいと思います。

2024年のクラウドの主要トレンド!の前に・・・

弊社がSIということもあり、クラウドも合わせて検討する、むしろ、クラウドへの移行をまずは検討するクラウドファーストな方針でご相談にくるお客様は多いという印象を持っています。

一方で、「クラウドはまだ早い」と考えている企業様も一定数いるということを、ガートナーさんは記載されています。また、クラウドへ移行したところで、オンプレミス時代よりもコストが増しているケースもよくあるようです。

クラウドへ移行した後は、なるべく自分たちで管理できる範囲から始めないとコストが増えてしまう傾向がありますということを前提として、トレンドを読んでいただければと思います!

マルチクラウド

マルチクラウドはその名の通り、複数のクラウドプロバイダを組み合わせて利用する方法です。それぞれのクラウドプロバイダに特色がある訳ですが、それらの良いとこ取りをできるものになります。また、別の言い方をするならば、特定のプロバイダーの固定(ベンダーロックイン)を避けることも可能です。

サービス・ファクトリ

クラウドネイティブのテクノロジや方法論をまとめた、フレームワークのようなものとして紹介されています。

サービス・ファクトリに含まれているのは、DevOps、CI/CD、コードとしてのインフラストラクチャ(IaC)、サイト・リライアビリティ・エンジニアリング等です。

どのようにして業務を自動化できるか検討するうえで、このフレームワークを利用してみてはいかがでしょうか。

生成AI

こちらは説明は不要かなと思うほど、今年浸透した言葉かと思いますが、来年も主要トレンドになると考えれています。

大規模AIスーパーコンピュータの開発や大規模言語モデル (LLM) 開発用途、自社データへの生成AI機能の組み込みなど、クラウド・コンピューティングにおける取り組みも進化しています。

ハイパースケーラーのトレンド

今後、クラウド検討するうえで外せないのが、ハイパースケーラーと呼ばれるクラウドプロバイダたちのトレンドです。

AWS(Amazon)やGCP(Google)、Azure(Microsoft)の導入事例は今後も増えていくとされていますので、是非チェックしてください。

ソブリン・クラウド

日本・海外ともにですが、データの保護やプライバシーに関する規制というのが強化されています。その背景には、近年さらに増加するサイバー攻撃や戦争などの地政学的リスクがある訳ですが、そういった情勢の中で、海外を拠点とするハイパースケーラー企業の環境にデータ保存することや、インフラの運用を任せるのは大丈夫なのか、という考えが出始めています。

ソブリン・クラウドは、各国の法的規制に準じていることが保証されているクラウドサービスであり、データやソフトウェアの主権を確保することができます。日本でいえば、ガバメントクラウドが例にあたるかなと思います。

今後はさらにソブリン・クラウドのサービスが強化されることが予想されています。また、さくらインターネットさんが国内企業では初のガバメントクラウドとして選定されましたので、今後の動向が楽しみです。


参照記事: Gartner、2024年に向けて日本企業が押さえておくべきクラウド・コンピューティングのトレンドを発表

この記事を書いた人

森 信之介
テクニカルマーケターとして、ブログ執筆、セミナー講師を行っております!