WVD で Teams Web会議が利用可能に!

今回は最近働き方改革やテレワーク推進の分野で注目度が高まっている2つのソリューションを組み合わせて紹介します。クラウドで提供される仮想デスクトップソリューション Windows Virtual Desktop (WVD) と、チャットやビデオ通話など豊富な機能をそろえたコミュニケーションツール Microsoft Teams (Teams) です。どちらも Microsoft 社が提供しています。

昨年の Ignite 2019 で発表されていた「WVD で最適化された Teams ビデオ通話機能」がついに体験できるようになりました。現在はまだ Public Preview 段階なので、サポート問い合わせができなかったり仕様が変更になる可能性があることをご承知ください。

WVD で最適化された Teams とは

WVD で最適化されていない Teams

まず、Teams の最適化について説明します。WVD では基本的にリモートで実行される仮想マシン(セッションホスト)から、デスクトップの画面情報をローカルの端末に受信します。ユーザーの手元にあるクライアントデバイスからは、マウスをクリックした座標情報などの入力情報を送信します。Web会議を行う場合は、クライアントデバイスのオーディオやカメラをリダイレクトして利用します。

この場合、会議を行うときのビデオデータの処理(エンコードやデコード)はセッションホストが担います。ビデオ処理を頻繁に行いつつ、ビデオの映像を画像情報としてクライアントデバイスに送信し続けるため、セッションホストに負荷がかかってしまいます。WVD ではマルチセッション対応版の Windows 10 も利用できますが、この場合同じセッションホストにサインインしている他のユーザーにも影響が出てしまう可能性があります。

また、画像情報としてWeb会議の画面をやりとりするため通信内容が最適化されておらず、通信帯域を圧迫してしまいます。Web会議ではネットワークの通信品質が使い勝手を大きく左右するので非常に気がかりな点です。

WVD で最適化された Teams

最適化された Teams では、WVD でのWeb会議時に WVD のクライアントアプリが直接ビデオと音声の通信を処理します。Teams 自体の実行はセッションホストが行いますが、ビデオと音声の処理をクライアントで行うため通信効率が良くなります。また、マルチセッション環境の場合、ほかのユーザーに与える影響も少なくなります。

 

最適化された Teams やってみる

検証した環境

次の環境で最適化された Teams を試しました。

セッションホスト

  • D2v3 (2 cores, 8 GB RAM)
  • Premium SSD

ローカルデバイス

  • Intel(R) Core(TM) i5 3210M (2.50 GHz)
  • 8 GB RAM
  • 無線 LAN

最適化していない場合

まずは最適化されていない場合の利用状況を見てみます。

セッションホスト

セッションホスト側では、Teams のビデオ通話をしていると CPU が 50% くらいで常時稼働するようになりました。タイミングにもよりますが Teams でかなりリソースを食われていました。ネットワークについても、Web会議の相手とクライアントデバイスの2つの相手と通信をし続けるため2~3Mbps は常時消費してしまう形です。

 

クライアントデバイス

クライアントデバイス側は WVD のクライアントアプリのみなのでほとんどリソースは高騰していませんでした。ネットワークはビデオ通話の割には帯域を食ってしまっているかなといった印象です。

最適化された場合

次に最適化された環境を見ていきます。

セッションホスト

まず驚くのがセッションホスト側での Teams でのプロセス使用率、なんと 0% 台です。実際画面ではWeb会議を実行できているのですが、セッションホスト側にはほとんど負荷がかかっていません。ネットワーク帯域も先ほどとはけた違いに収まっています。

 

クライアントデバイス

クライアントデバイス側のリソース状況を見てみます。WVD のクライアントアプリの負荷が高くなっています。ビデオと音声のオフロードに頑張って対応してくれているのが見て取れます。ネットワークに関してもエンコードされたデータを受信している分、先ほどより帯域の使用率が低くなっています。

ちなみに、下の画像は最適化環境でセッションホストにてWeb会議のスクリーンショットを取った時のものです。実際の画面ではWeb会議の映像が映っているのですが、クライアント側にオフロードしているためセッションホストからは映像を確認することができません。

※Microsoft Azureの更新情報
「Microsoft Teams 用の Windows Virtual Desktop メディア最適化のプレビューの提供が開始されました」はこちら>>

まとめ

WVD で最適化された Teams であれば、DaaS でも快適にWeb会議ができそうです。マルチセッション環境を生かしつつ、Teams でさらにコミュニケーションを推進していくことができそうです。

Public Preview なので利用自体は可能となっていますが、現時点では最適化に対応しているのは Windows 10 向けのデスクトップクライアントアプリのみです。また、Teams でいくつかの機能が未サポートなので、使い勝手は十分に確かめましょう。

この記事を書いた人

曽根悠斗
曽根悠斗
Azureやってるエンジニア
NWエンジニア⇒クラウドエンジニアへスキルアップし、
IaaSだけでなくAzureの各種サービスを幅広く扱えるように修行中
好きなAzureのサービスはAzure ADとNetwork Watcher
WVDやGlobal Reachなど新しいサービスを追わせてもらっています
真のAzureエキスパートになる日を目指して