CAD on VDI  快適な環境を作るために必要なことは?

CAD(キャド:computer-aided design)は、建築業や製造業などの分野では業務を行う上で欠かせないツールです

ただ、「テレワーク・リモートワーク化を進めたいけど、CADがネックになっている」「会社にCAD on VDIを導入したい」という担当者の方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はそういった方へ向けて、CAD on VDIについての概要や導入する効果、CAD on VDIを導入するのに不可欠なGPUについても詳しく解説していきます。

この記事を読めば、CAD on VDIについての理解が深まり、テレワーク・リモートワーク化を進める上で効果的な方法で導入できるでしょう。

1.CAD on VDIを活用する必要姓

建築業や製造業の分野では、CAD on VDIを活用する必要性が日に日に高まっています。

なぜなら、近年の働き改革やコロナウイルスの影響によって、テレワーク・リモートワーク化の流れが加速しているからです。

従来のCADのままでは、社外に物理的にデータを持ち出す必要があり、社内データの情報漏えいなどのセキュリティ面に不安が残ります。

こういった課題となる点を解決できるのが、CAD on VDIなのです。以下では、こういったCAD on VDIの概要について説明していきます。

CADonVDIとは

CAD on VDIについて説明するためには、そもそもVDIとは何なのかを説明しなければいけません。

そもそもVDIとは、Virtual Desktop Infrastructureの略語で、日本語では「仮想デスクトップ」と訳されます。一般的な端末であれば、当然端末1台につき1つのデスクトップが内蔵されることになります。

一方、VDIでは仮想のデスクトップ環境を端末ではなくサーバー上に構築します。仮想のデスクトップなので、サーバー上にいくつもデスクトップ環境を構築できるのが特徴です。そのサーバー上に構築されたデスクトップ環境に、各端末からアクセスすることでデータの処理やアプリケーションの操作を行います。これがVDI(仮想デスクトップ)です。

CADは製造業・建築業の分野で欠かせないツールですが、いくつかの問題点を抱えてきました。具体的には、以下のような問題点が挙げられます。

●利用人数分のワークステーションが必要、メンテナンスが大変
●図面などの企業機密データを外に持ち出せないので在宅勤務や、テレワークができない

こういった課題は、特に現代のテレワーク・リモートワーク化の流れの中で浮き彫りとなっています。これらの課題を解決しなければ、製造業・建築業分野の業務をリモートで行うことは難しいのです。

ただし、CAD on VDIを導入することでこれらの課題を解決できます。なぜなら、VDIではリモート端末には仮想デスクトップに保存されたデータは残らないからです。たとえ、リモート端末が紛失したとしても社内データを盗まれることはありません。

CAD on VDIは、世の中の流れに沿った働き方を提供するのにうってつけのシステムだといって良いでしょう。

2.従来の方式から一変した「vGPU」がもたらす効果

vGPU_効果

CAD on VDIは、上で説明したとおり製造業・建築業分野のリモートワークを推進する上で、非常に理にかなったシステムです。一方で、CAD on VDIに問題点がないわけではありません。

CADは高性能ゆえに高いグラフィック性能が要求されるソフトウェアです。こういった高いグラフィック性能を要求するソフトウェアを仮想デスクトップ環境で動かす場合、パフォーマンスの低下などが起こる可能性が高くなります。

そこで、こういった課題を解決するのが「vGPU」です。vGPUとは、vitual- Graphics Processing Unitの略で、日本語では「仮想GPU」とも呼ばれます。つまり、仮想化されたGPUのことです。

CADなどの高性能なソフトウェアを動かすためには、高い処理能力が求められることは既に説明しました。ただ、コンピューターに搭載されたCPUでは処理が追いつかないため、画像描写の処理が得意なGPU(Graphics Processing Unit)に処理を任せています。

従来のやり方では、各VDIにつき1つのGPUを紐づける「GPUパススルー」という方式が取られていました。しかし、この方式には効率化の観点から課題があります。

せっかくデスクトップ環境を仮想化してリソースを有効活用しているのもかかわらず、1つ1つGPUを紐づけるために使われていないGPUのリソース余剰を作ってしまうという課題です。つまり、「GPUパススルー」という方式は、VDIのコンセプトと相反していました。

この課題を解決するのが、vGPU(仮想GPU)です。GPUを仮想化することによって、複数の仮想デスクトップで分割して活用することができるため、リソースをフル活用できるようになりました。これによってコスト効率が大幅に向上したのです。

3.CAD on VDI環境で注意すること

ここまで説明してきたように、CAD on VDIの導入には大きなメリットがあります。

一方、社員が快適にCAD on VDIを活用するためには、いくつかの点に注意しておかなければいけません。以下の2つのポイントをチェックして、快適に作業ができるCAD on VDI環境を整えましょう。

1台の仮想デスクトップに処理を集約させない

CAD on VDIを複数の端末から利用する際は、1台の仮想デスクトップ上で過度に重い処理を行わないようにします。

なぜなら、1台の仮想デスクトップにGPUのリソースの大半が割かれてしまうと、他の仮想デスクトップの処理にリソースを割り当てることができなくなるからです。結果として、全体的なパフォーマンス低下し、作業に遅れが出てしまうことなどが考えられます。

パフォーマンスを低下させないための具体策としては、v GPUのリソースの利用状況を監視することが重要です。リソースが足りなくなるようであれば追加でリソースを契約する必要があるでしょう。

ネットワーク監視を行う

CAD on VDIを快適に利用するためには、ネットワークの監視をする必要があります。

なぜなら、ネットワークの遅延やパケットロスが起こるとCADを利用する社員が、パフォーマンスの低下を感じてしまうからです。

v GPUのリソースの利用状況に加えて、ネットワークの監視も徹底して行いましょう。

4.まとめ

今回は、CAD on VDIについての概要や導入する効果、CAD on VDIを導入するのに不可欠なGPUについても詳しく解説してきました。

本記事の要点は、以下のとおりです。

●昨今のテレワーク・リモートワーク化の流れの中で、リモート対応するためのCAD on VDI活用の必要性が出てきた
●非効率的だった従来の方式に比べ、「vGPU」の活用によって余剰リソースを作ることなく効率的な運用が可能になった
●CAD on VDI環境では、v GPUのリソース利用状況やネットワーク環境を監視することが重要である

この記事を参考にして、CAD on VDIについての理解を深め、テレワーク・リモートワーク化を進める上で効果的な方法での導入を検討しましょう。

この記事を書いた人

NE + Azure 編集部
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